プログラマーという職業には理系の方が向いており、文系は向いていないという考えが蔓延しています。これは明らかな事実です。一般的に理系の授業にはプログラミングに関与する知識を勉強するため、この向き不向きの議論は覆しようがありません。しかし、これはあくまでも「高校」や「大学」もしくは「専門学校」での勉強という視点からでの話です。プログラマーという仕事やその内容が文理の別に縛られることはありません。
さらに理系で学習する内容はプログラミングというよりその構成要素の根本である場合が多く、プログラミングを専門で学習する学校以外では、必ずしもプログラマーに必要な知識でないことが往々にしてあります。例えば米の作り方を知るのに、肥料を構成する物質を元素から調べる人はほとんどいません。所詮、理系で学習する内容はプログラミングにおいて「知っていれば理解に厚みがでる」といった程度のものでしかないのです。それでも理解が深い分、やはり理系での学習がプログラミングに有利なのは事実です。文系の人がプログラミングを習得して働こうとする場合は、こうした不利な差を埋める必要があります。ここで重要になってくるのが、プログラムを構成する命令式の理解とそれらを効率的に結びつける構成力です。これは文理関係なく磨くことができ、さらに後者の構成力に関してはむしろ文系の方に利があります。この点をよく理解した上でプログラムの勉強に望むと良いかもしれません。